十月の少し肌寒い雨の日……。
「高校三年生の最後の思い出に埋めた、十年前のタイムカプセルを掘り起こそう」
織笠冬哉はそんな一本の電話を受け取る。
電話の相手は幼馴染みの峰倉春希。
そして約束の日。
冬哉の前には、相変わらず強引で男勝りの春希と、もう一人の幼馴染みにして、
想いを伝えられないまま十年が経ってしまった朋山鈴夏の姿があった。
十年前とは違う、大人になった鈴夏。
消えることがなかった、鈴夏への思い。
なのに……
タイムカプセルを埋めたあの日。
その日から卒業するまでの数ヶ月の記憶が、何故か不鮮明だった。
親友の春希、そして、片思いで終わってしまった初恋の相手、鈴夏と過ごした筈の三年間。
その最後の一年だけが、何故だか、いつも霞んでいた。
取り壊しが決まった旧校舎を通り、タイムカプセルを埋めた中庭に向かう三人。
これは、幼馴染みで親友の三人が、霞んだ記憶と共に思い出を掘り返す、ある秋の日のお話……。
脚本・原案:椎葉まつり イラスト: 十茶々丸 音声編集:佐倉浅希 ロゴ作製:佐倉浅希 Web作製:佐倉浅希 製 作 :きなこもち |
織笠冬哉(CV:織倉俊哉) 朋山鈴夏(CV: 美鈴) 峰倉春希(CV:佐倉浅希) 秋久 (CV:白崎透子) |